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えびらぼ

5-ALAに効果はある?

5-ALA(5-アミノレブリン酸)(5-アミノレブリン酸リン酸塩、アミノレブリン酸)論文6本で格付け2026-10-04 更新

結論

血糖値や疲れ、睡眠に効くかは、まだはっきりしません。

  • 血糖値が高めの人で、血糖がわずかに下がった試験が2件
  • HbA1cには、はっきりした差が出なかった
  • 疲れと睡眠は、小さな試験が1件ずつあるだけ

効くと言われていること

論文では

S〜D の決め方は格付けの決め方

代わりにできること

2型糖尿病の血糖値は、運動で下がります

運動の格付け:S(根拠が強い)

対象:2型糖尿病の成人

2型糖尿病の人が運動すると、血糖の平均を表すHbA1cが下がることが、一貫して示されています。指導を受けながらの運動で、より大きく下がりました。

血糖値のサプリと運動の格付けを見る

機能性表示食品として売られているとき

5-アミノレブリン酸リン酸塩を機能性関与成分とする機能性表示食品の届出があります(2026年10月3日時点)。国が1つずつ審査した食品ではなく、届出の根拠はこのページの格付けとは別のものです。表示を見るときに確かめること
国の審査
機能性表示食品は、事業者が科学的根拠などを消費者庁に届け出て、機能を表示する食品です。国が1つずつ審査した食品ではありません。パッケージには「本品は、特定保健用食品と異なり、機能性及び安全性について国による評価を受けたものではありません。届け出られた科学的根拠等の情報は消費者庁のウェブサイトで確認できます。」と書くことが決められています。
届出番号
パッケージの「届出番号」を消費者庁の届出データベースに入れると、届け出た事業者が書いた、安全性と機能性の根拠の要約を見られます。
「報告されています」
消費者庁の手引きは、根拠がその商品(最終製品)を使った臨床試験か、論文を集めて評価した研究レビューかが分かる表現にするよう求めています。研究レビューが根拠のときは、商品についてのレビューでも成分についてのレビューでも「報告されている」ことが分かる表現にし、例として「〜の機能があることが報告されています」を挙げています。最終製品を使った臨床試験で根拠を説明するときの例は「〜の機能があります」です。成分についての研究レビューが根拠のときは、その商品自体に機能があるという根拠ではないことが分かる表現にするとしています。
量
パッケージには、1日あたりの摂取目安量と、その量に含まれる機能性関与成分の量が書かれています。このページの試験で使われた量と比べてください。
  • 血糖値:1日15〜50mg程度(多くは鉄との組み合わせ)を12週間
  • 睡眠・疲労感:1日数十mg程度(試験により異なる)を6〜8週間
薬
薬を飲んでいる人は、医師か薬剤師に相談してから使ってください。パッケージにも、この注意を書くことが決められています。
この欄の出典

よくある質問

やめてもいい?

血糖値、睡眠・疲労感を目的に飲んでいる場合は、続けることを支持するはっきりした結果はありません(格付けはB・C)。

ただし、医師に勧められて飲んでいる人、薬を飲んでいる人、検査で不足を指摘された人は、自分の判断でやめずに、医師か薬剤師に相談してください。

飲んで効いた気がするのはなぜ?

成分を含まないもの(プラセボ)を飲んだ人でも、体調が良くなったと感じることはよくあります。飲んでいるという安心感や期待で、感じ方が変わるためです。体調にはもともと波があるので、つらい時期に飲み始めると、自然に戻った分まで効いたように感じることもあります。えびらぼでは、こうした分を差し引けるように、成分を含まないものと比べた試験の結果を重視して格付けしています。

形や量が違えば効く?

格付けは、試験で使われた形と量での結果です。

  • 血糖値:1日15〜50mg程度(多くは鉄との組み合わせ)を12週間
  • 睡眠・疲労感:1日数十mg程度(試験により異なる)を6〜8週間

これと違う形や量で効くかどうかは、その形や量で試した試験が無いと分かりません。吸収が良いことと、体に効果が出ることは別で、試験で確かめる必要があります。

効いたという論文もあるのでは?

1件の試験では、偶然や試験のやり方の偏りで、良い結果が出ることがあります。このページでは6件の論文を読みました。格付けは、試験どうしで結果が一致するかと、試験の質で決めています(格付けの決め方)。効いたという試験があっても、ほかの試験と合わせると、はっきりした差が出ないことがあります。

効果ごとの論文の中身

B

血糖値に効く?

Bランク・根拠は限定的対象:血糖値が高めの成人(糖尿病予備群)が中心

血糖値が高めの人の2件の試験で、空腹時や、ブドウ糖を飲んだ2時間後の血糖がわずかに下がったという結果はありますが、まだはっきりしません。HbA1cには、はっきりした差は出ませんでした。

くわしく効果の大きさ・注意点・論文4本

効果の大きさ

212人の試験[1]で最も量の多いグループでは、空腹時血糖がプラセボ(成分の入っていないもの)より約2.3mg/dL多く下がりました。糖負荷2時間後の血糖では約14mg/dLで、どちらも小さい差でした。HbA1cにははっきりした変化はみられませんでした。量の少ないグループでは、差は報告されていません。

試験の内容
1日15〜50mg程度(多くは鉄との組み合わせ)を12週間
根拠にした論文
ランダム化比較試験 4本

注意点

  • 用量:212人の試験[1]で効果が出たのは、一部の用量のグループでした。HbA1c・インスリン・HOMA-IRには、はっきりした差は出ませんでした。
  • 鉄との組み合わせ:多くの試験は、鉄(クエン酸第一鉄ナトリウム)と組み合わせた製剤を使っています。そのため、5-ALA単独の効果は区別できません。
  • 2型糖尿病:2型糖尿病の人の試験[3]は主に安全性を見たもので、効果は確かめられていません。
  • ミトコンドリア糖尿病:インスリン注射で治療中のミトコンドリア糖尿病(MIDD)の5人の非盲検試験[4]では、インスリン分泌の有意な改善はありませんでした。
  • 再現:独立した研究グループによる再現やメタ分析(複数の試験をまとめて計算し直した研究)は見つかりませんでした。

格付けの理由

212人のRCT(くじ引きでグループを分けて比べた試験)[1]では、最も量の多いグループの空腹時血糖・糖負荷後血糖がプラセボより下がりました。154人のRCT[2]でも、糖負荷後2時間血糖が下がりました。どちらもHbA1cに有意差(偶然では説明しにくい差)はありませんでした(154人の試験は境界的な傾向、p=0.07)。212人の試験では、インスリン抵抗性にもはっきりした変化はみられませんでした。試験は2件だけのため、B(根拠は限定的)としました。

根拠にした論文

  1. 1.

    ランダム化比較試験・Higashikawa(2013年)・Nutrition・212人

    血糖値が高めの35〜70歳212人の12週間の二重盲検RCT(3用量の5-ALAリン酸塩+鉄とプラセボ)。最高用量群で空腹時血糖が2.32mg/dL、糖負荷2時間後血糖が14.2mg/dL、プラセボより多く下がった。HbA1c・空腹時インスリン・HOMA-IRには目立った変化なし。

    5-aminolevulinic acid, a precursor of heme, reduces both fasting and postprandial glucose levels in mildly hyperglycemic subjects. doi:10.1016/j.nut.2013.02.008

  2. 2.

    ランダム化比較試験・Rodriguez(2012年)・Clinical and Translational Science・154人

    糖尿病予備群(HbA1c 5.8〜7.0%)の40〜70歳154人の12週間の二重盲検RCT(5-ALA 15mgか50mg、またはプラセボ)。糖負荷2時間後の血糖が有意に下がり(p=0.02)、もともと耐糖能が悪い人でより明確だった。HbA1cは境界的な傾向(p=0.07)。有害な影響の報告なし。

    Use of the dietary supplement 5-aminiolevulinic acid (5-ALA) and its relationship with glucose levels and hemoglobin A1C among individuals with prediabetes. doi:10.1111/j.1752-8062.2012.00421.x

  3. 3.

    ランダム化比較試験・Al-Saber(2016年)・Journal of Diabetes Research・53人

    飲み薬を使っても血糖が安定しない2型糖尿病53人の単盲検・用量漸増の予備的RCT(5-ALA+鉄を1日最大200mg、35人/プラセボ18人)。有害事象・検査値・低血糖の頻度に有意差はなく、多かったのは胃腸の症状。血糖改善の効果を調べる試験ではない。

    The Safety and Tolerability of 5-Aminolevulinic Acid Phosphate with Sodium Ferrous Citrate in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus in Bahrain. doi:10.1155/2016/8294805

  4. 4.

    ランダム化比較試験・Nakamura(2023年)・Diabetes Therapy・5人

    ミトコンドリア糖尿病(MIDD)の患者5人に5-ALA+鉄(1日200/232mg)を24週間投与した非盲検・単群の予備試験(ランダム化なし)。糖負荷時のインスリン分泌は増える傾向だが有意ではなく(p=0.077)、HbA1cも8.3%から7.9%で有意差なし。

    Pilot Trial on the Effect of 5-Aminolevulinic Acid on Glucose Tolerance in Patients with Maternally Inherited Diabetes and Deafness. doi:10.1007/s13300-022-01335-8

C

よく眠れる?疲れがとれる?

Cランク・根拠が乏しい対象:日常的に疲れを感じる成人、睡眠に悩みのある中高年

日常的に疲れを感じる健康な大人の疲れた感じと、睡眠に悩みのある中高年の不眠の点数が改善したという小さな試験が1件ずつあるだけで、効くかどうかは分かっていません。どちらも、ほかの試験で同じ結果が確かめられていません。

くわしく効果の大きさ・注意点・論文2本

効果の大きさ

疲労感を調べた70人の試験[1]では、疲労感の目盛り(VAS)の変わり方が、プラセボ(成分の入っていないもの)とはっきり異なりました(有意差)。ただ、差の大きさは抄録に示されていません。睡眠を調べた40人の試験[2]では、不眠の点数が対照のグループより約5.7点多く改善しました。

試験の内容
1日数十mg程度(試験により異なる)を6〜8週間
根拠にした論文
ランダム化比較試験 2本

注意点

  • 睡眠の試験:睡眠の試験[2]は、査読の水準がはっきりしない学術誌に掲載された40人の試験で、再現されていません。
  • 疲労感の試験:疲労感の試験[1]の有意差は、時間と群の交互作用のp値が0.02〜0.04で、境界的なものです。
  • 国内の試験:国内で睡眠をテーマにした試験は登録されていますが、2026年10月時点で結果は公表されていません。
  • 鉄との組み合わせ:多くの製品は鉄と組み合わせたもので、5-ALAだけの効果を区別するのは難しいです。

格付けの理由

疲労感は70人のRCT(くじ引きでグループを分けて比べた試験)[1]、睡眠は40人のRCT[2]の各1件だけで、再現した試験やまとめた解析はありません。睡眠の試験は、主要データベースに収載されていない学術誌のものです。人での信頼できる試験がほとんどないため、C(根拠が乏しい)としました。

根拠にした論文

  1. 1.

    ランダム化比較試験・Higashikawa(2020年)・Scientific Reports・70人

    日常的に体の疲れを感じる20〜64歳70人の8週間の二重盲検RCT。全体的な疲労感・仕事による疲労感(VAS)と、気分の尺度の怒り・敵意が5-ALA群で下がり、時間と群の交互作用が有意だった(p=0.040、0.020、0.045)。

    Reduction of fatigue and anger-hostility by the oral administration of 5-aminolevulinic acid phosphate: a randomized, double-blind, placebo-controlled, parallel study. doi:10.1038/s41598-020-72763-4

  2. 2.

    ランダム化比較試験・Perez(2013年)・International Journal of Clinical Medicine・40人

    睡眠に問題のある40〜70歳40人(各群20人)の二重盲検RCT。5-ALA 50mgで、6週目までの不眠の尺度(PIRS-20)の改善が対照より5.67点大きかった(p=0.001)。摂取をやめると点数は再び悪化した(境界的、p=0.062)。

    The Role of 5-Aminolevulinic Acid (5-ALA) and Sleep doi:10.4236/ijcm.2013.410a001

このページについて

サプリの広告や販売リンクは載せていません。専門家の監修は受けていません。格付けは格付けの決め方に沿って、論文の結果から決めています。最終更新日は2026-10-04です。誤りに気づいたら誤りを知らせるから送ってください。

安全性

糖尿病の薬を使っている人は、飲む前に医師に相談してください。公的機関によるこの成分に固有の注意は、2026年10月時点で見つかりませんでした。確認したのは厚生労働省の情報サイト(eJIM)とHFNet(医薬基盤・健康・栄養研究所のデータベース)で、HFNetの素材情報データベースには5-ALAの項目自体がありません。2型糖尿病の人の試験(Al-Saber 2016: 出典: doi.org)では、1日200mgまでで、体の不調や低血糖が起きた割合は、5-ALAの入っていないものとはっきりした差がなく、多かったのは胃腸の症状でした。

このページの言葉
プラセボ
見た目は同じで、調べている成分を含まないもの。「飲んだ」という思い込みや、自然に良くなる分を差し引くために、比べる相手として使います。
ランダム化比較試験(RCT)
参加者を、くじ引きのような偶然でグループに分けて、たとえば成分を飲むグループとプラセボを飲むグループの結果を比べる試験。分け方の偏りが結果に混ざりにくい方法です。
メタ分析・統合
同じテーマの試験の結果を集めて、まとめて計算し直した研究。1つの試験より、偶然に左右されにくくなります。
有意差
偶然だけでは説明しにくい差があること。差が大きいという意味ではありません。
eJIM
厚生労働省の「『統合医療』に係る情報発信等推進事業」のサイト。サプリなどについて、海外の公的機関の情報を翻訳して載せています。

運動の効果も同じ基準で格付けしています

運動は19項目中4項目がSでした

掲載した項目の内訳Sの割合
サプリ119項目
3%
運動19項目
21%

S(根拠が強い)は、サプリが119項目中4項目、運動が19項目中4項目でした。運動のSは筋力・筋量(筋トレ)、血圧、血糖値、転倒の予防です。サプリと運動では調べた効果や対象者が違うため、同じ目的で直接比べた結果ではありません。

運動のTier表を見る

ほかの成分の格付け(Tier表)