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えびらぼ

エクオール・大豆イソフラボンに効果はある?

エクオール・大豆イソフラボン(大豆イソフラボン、S-エクオール、イソフラボンアグリコン)論文11本で格付け2026-10-04 更新

結論

ほてりにも骨密度にも、効くかどうかはまだはっきりしません。

  • ほてりの回数が約2割減った結果はあるが、試験の質に問題が多い
  • 北米閉経学会は、ほてりに大豆やエクオールを勧めていない
  • ほてりに最も効果的なのは、ホルモン療法とされる

効くと言われていること

論文では

S〜D の決め方は格付けの決め方

飲む前に:公的機関の注意があります

飲む前に知っておくこと

妊娠中の人と乳幼児・子どもには、サプリで上乗せしてとることは勧められていません。食品安全委員会がそう判断していて、大豆イソフラボン(アグリコン換算)を安全にとれる1日の目安の上限を70〜75mg、サプリなどで上乗せする量の上限を30mgとしています(出典: fsc.go.jp)。厚生労働省の情報サイト(eJIM)は、大豆抽出物を長く使うことが、子宮内膜が厚くなることと関連していることや、乳がんの人がサプリを使ったときの安全性は分かっていないことを載せています(出典: ejim.mhlw.go.jp)。

機能性表示食品として売られているとき

大豆イソフラボンを機能性関与成分とする機能性表示食品の届出があります(2026年10月3日時点)。国が1つずつ審査した食品ではなく、届出の根拠はこのページの格付けとは別のものです。表示を見るときに確かめること
国の審査
機能性表示食品は、事業者が科学的根拠などを消費者庁に届け出て、機能を表示する食品です。国が1つずつ審査した食品ではありません。パッケージには「本品は、特定保健用食品と異なり、機能性及び安全性について国による評価を受けたものではありません。届け出られた科学的根拠等の情報は消費者庁のウェブサイトで確認できます。」と書くことが決められています。
届出番号
パッケージの「届出番号」を消費者庁の届出データベースに入れると、届け出た事業者が書いた、安全性と機能性の根拠の要約を見られます。
「報告されています」
消費者庁の手引きは、根拠がその商品(最終製品)を使った臨床試験か、論文を集めて評価した研究レビューかが分かる表現にするよう求めています。研究レビューが根拠のときは、商品についてのレビューでも成分についてのレビューでも「報告されている」ことが分かる表現にし、例として「〜の機能があることが報告されています」を挙げています。最終製品を使った臨床試験で根拠を説明するときの例は「〜の機能があります」です。成分についての研究レビューが根拠のときは、その商品自体に機能があるという根拠ではないことが分かる表現にするとしています。
量
パッケージには、1日あたりの摂取目安量と、その量に含まれる機能性関与成分の量が書かれています。このページの試験で使われた量と比べてください。
  • 更年期のほてり:大豆イソフラボン抽出物(中央値54mg/日)またはエクオール10mg/日を6週〜1年
  • 骨密度(閉経後女性):イソフラボン(抽出物・ゲニステイン等)数十〜200mg/日を6か月〜3年
薬
薬を飲んでいる人は、医師か薬剤師に相談してから使ってください。パッケージにも、この注意を書くことが決められています。
この欄の出典

よくある質問

やめてもいい?

更年期のほてり、骨密度(閉経後女性)を目的に飲んでいる場合は、続けることを支持するはっきりした結果はありません(格付けはB・B)。

ただし、医師に勧められて飲んでいる人、薬を飲んでいる人、検査で不足を指摘された人は、自分の判断でやめずに、医師か薬剤師に相談してください。続ける場合は、このページの「飲む前に知っておくこと」(公的機関の注意情報)を先に読んでください。

飲んで効いた気がするのはなぜ?

成分を含まないもの(プラセボ)を飲んだ人でも、体調が良くなったと感じることはよくあります。飲んでいるという安心感や期待で、感じ方が変わるためです。体調にはもともと波があるので、つらい時期に飲み始めると、自然に戻った分まで効いたように感じることもあります。えびらぼでは、こうした分を差し引けるように、成分を含まないものと比べた試験の結果を重視して格付けしています。

形や量が違えば効く?

格付けは、試験で使われた形と量での結果です。

  • 更年期のほてり:大豆イソフラボン抽出物(中央値54mg/日)またはエクオール10mg/日を6週〜1年
  • 骨密度(閉経後女性):イソフラボン(抽出物・ゲニステイン等)数十〜200mg/日を6か月〜3年

これと違う形や量で効くかどうかは、その形や量で試した試験が無いと分かりません。吸収が良いことと、体に効果が出ることは別で、試験で確かめる必要があります。

効いたという論文もあるのでは?

1件の試験では、偶然や試験のやり方の偏りで、良い結果が出ることがあります。このページでは11件の論文を読み、そのうち7件は複数の試験をまとめた研究です。格付けは、試験どうしで結果が一致するかと、試験の質で決めています(格付けの決め方)。効いたという試験があっても、ほかの試験と合わせると、はっきりした差が出ないことがあります。

効果ごとの論文の中身

B

更年期のほてりに効く?

Bランク・根拠は限定的対象:ほてりのある閉経前後〜閉経後の女性

大豆イソフラボンのサプリで、ほてりの回数が約2割減ったという結果はありますが、まだはっきりしません。欧州食品安全機関は根拠が不十分とし、北米閉経学会は大豆やエクオールを勧めていません。

くわしく効果の大きさ・注意点・論文6本・ほかの成分と運動

効果の大きさ

メタ分析(複数の試験をまとめて計算し直した研究)[1]では、ほてりの回数がプラセボ(成分の入っていないもの)より約2割減りましたが、試験ごとのばらつきは大きいものでした。食品も含めた解析[2]では、1日あたり約0.8回減る程度でした。プラセボでも回数が1〜59%減っていました[3]。

試験の内容
大豆イソフラボン抽出物(中央値54mg/日)またはエクオール10mg/日を6週〜1年
根拠にした論文
メタ分析 3本・コクラン・レビュー 1本・学会の見解 1本・公的機関の評価 1本

注意点

  • ゲニステインの量:コクラン・レビュー(国際的な非営利団体コクランが決まった手順で作るまとめ)[3]では、統合されなかった4試験で、ゲニステインの多い(30mg/日超)抽出物によって回数が一貫して減ることが示唆されました。
  • エクオール:エクオールそのもの、またはエクオールを作れる人への大豆イソフラボンを調べた5試験をまとめた解析[4]で、ほてりの改善が示されました。ただし試験の数は少なく、うち2件でははっきりした差は出ませんでした。
  • 治療:ほてりにはホルモン療法が最も効果的です[5]。つらい症状は婦人科に相談してください。

格付けの理由

13件の試験をまとめた解析[1]では回数が20.6%減り、別の解析[2]では大豆イソフラボンで1日0.79回減りました。ただし解析[2]の試験の74%は、複数の項目でバイアスが高いものでした。コクラン(2013)[3]は結論を出せる根拠はないとし、北米閉経学会(2023)[5]は大豆・エクオールを推奨していません。EFSA[6]も因果関係を認めていないため、B(根拠は限定的)としました。

根拠にした論文

  1. 1.

    メタ分析・Taku(2012年)・Menopause・17研究

    19件の二重盲検RCTの系統的レビューと17件のメタ分析。大豆イソフラボン抽出物(中央値54mg)を6週〜12か月摂ると、ほてりの回数がプラセボより20.6%、強さが26.2%減った。ばらつきは大きい(I²=67%)。ゲニステインの多い製品ほど効果が大きかった。

    Extracted or synthesized soybean isoflavones reduce menopausal hot flash frequency and severity: systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. doi:10.1097/gme.0b013e3182410159

  2. 2.

    メタ分析・Franco(2016年)・JAMA

    植物由来の治療法の62件のRCT(6653人)の系統的レビュー・メタ分析。食品・サプリの大豆イソフラボンで1日のほてりが0.79回減り、膣の乾燥も改善。ただし74%の試験は3項目以上でバイアスのリスクが高かった。

    Use of Plant-Based Therapies and Menopausal Symptoms: A Systematic Review and Meta-analysis. doi:10.1001/jama.2016.8012

  3. 3.

    コクラン・レビュー・Lethaby(2013年)・Cochrane Database of Systematic Reviews

    植物エストロゲンの43件のRCT(4364人)のコクランレビュー。多くは統合できず、ほてり・寝汗を減らすという結論的な根拠はない。ゲニステインを30mg/日超含む抽出物は4試験で一貫して回数を減らした。プラセボでも1〜59%減った。2年までの使用で子宮内膜への影響はみられず。

    Phytoestrogens for menopausal vasomotor symptoms. doi:10.1002/14651858.cd001395.pub4

  4. 4.

    メタ分析・Daily(2019年)・Journal of Medicinal Food・5研究・728人

    エクオール(またはエクオールを作れる人への大豆イソフラボン)の6件のRCTの系統的レビューと5件(728人)のメタ分析。エクオールでほてりのスコアが有意に下がった。5試験のうち有意な効果は3件、2件は有意差なし。

    Equol Decreases Hot Flashes in Postmenopausal Women: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Clinical Trials. doi:10.1089/jmf.2018.4265

  5. 5.

    学会の見解・北米閉経学会(2023年)・Menopause

    北米閉経学会の2023年の非ホルモン療法に関する声明。ほてりなどの血管運動症状に対し、大豆食品・大豆抽出物・エクオールは推奨しない(根拠が限られる・一貫しない、レベルII)。最も効果的なのはホルモン療法。

    The 2023 nonhormone therapy position statement of The North American Menopause Society. doi:10.1097/gme.0000000000002200

  6. 6.

    公的機関の評価・欧州食品安全機関(2012年)・EFSA Journal

    欧州食品安全機関(EFSA)の2012年の健康強調表示の評価。閉経前後・閉経後の女性で、大豆イソフラボンとほてりの軽減(および骨密度の維持)の因果関係を示すには根拠が不十分と結論。

    Scientific Opinion on the substantiation of health claims related to soy isoflavones and maintenance of bone mineral density (ID 1655) and reduction of vasomotor symptoms associated with menopause (ID 1654, 1704, 2140, 3093, 3154, 3590) (further assessmen doi:10.2903/j.efsa.2012.2847

B

骨密度(閉経後女性)の維持に効く?

Bランク・根拠は限定的対象:閉経前後〜閉経後の女性

閉経後の女性がイソフラボンをとると、骨密度がわずかに保たれるという結果はありますが、まだはっきりせず、骨折が減るかどうかは分かっていません。効果は主に、量が多い場合や1年以上とった場合、特定の形の製剤でみられました。

くわしく効果の大きさ・注意点・論文6本・ほかの成分と運動

効果の大きさ

閉経後女性の試験をまとめた解析[1]では、プラセボ(成分の入っていないもの)との骨密度の差は腰椎で0.0175g/cm²、大腿骨頸部で0.0172g/cm²とわずかでした。米国の2年間の試験[4]では、はっきりした差は出ませんでした。骨折を減らすかどうかを調べた試験はありません。

試験の内容
イソフラボン(抽出物・ゲニステイン等)数十〜200mg/日を6か月〜3年
根拠にした論文
メタ分析 2本・アンブレラレビュー 1本・ランダム化比較試験 2本・公的機関の評価 1本

注意点

  • 量:効果がみられた製剤の多くは、ゲニステイン50mg/日以上などです。これは、食品安全委員会がサプリで上乗せする量の上限とした30mg/日(アグリコン換算)を超える量です。
  • 製剤の形:解析[3]では、配糖体中心の製品に限ると効果がみられなくなりました。
  • エクオール:体内でエクオールを作れない閉経後の日本人女性93人の1年の小規模試験[5]で、エクオール10mg/日の群はプラセボの群より骨吸収の指標が下がりました。
  • 治療薬との関係:これらのサプリは、骨粗しょう症の治療薬の代わりにはなりません。

格付けの理由

63件のRCT(くじ引きでグループを分けて比べた試験)をまとめた解析[1]や、10本のメタ分析(複数の試験をまとめて計算し直した研究)をまとめたアンブレラレビュー(まとめの研究をさらにまとめた研究)[2]で、骨密度のわずかな改善が示されました。ただし効果は、主にゲニステイン50mg/日以上・1年以上の摂取や、アグリコン型の製剤でみられました。200mg/日・2年の米国RCT[4]では有意差(偶然では説明しにくい差)がなく、EFSA[6]も因果関係を認めていないため、B(根拠は限定的)としました。

根拠にした論文

  1. 1.

    メタ分析・Inpan(2024年)・Osteoporosis International・63研究・9,026人

    閉経後女性の63件のRCT(イソフラボン4754人、プラセボ4272人)のメタ分析。腰椎(0.0175g/cm²)、大腿骨頸部(0.0172g/cm²)、橈骨遠位(0.0138g/cm²)の骨密度がわずかに増えた。効果は12か月以上の摂取とゲニステイン50mg/日以上で見られた。

    Isoflavone intervention and its impact on bone mineral density in postmenopausal women: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. doi:10.1007/s00198-023-06944-y

  2. 2.

    アンブレラレビュー・Zhuge(2025年)・Endocrine Practice・10研究

    閉経前後・閉経後女性のRCTのメタ分析10本をまとめたアンブレラレビュー(レビュー10本)。イソフラボンで腰椎(11.50mg/cm²)、大腿骨頸部(2.03%)、股関節全体(0.31%)の骨密度がわずかに高かった。

    Effects of Isoflavone Interventions on Bone Metabolism in Perimenopausal and Postmenopausal Women: An Umbrella Review of Meta-Analyses of Randomized Controlled Trials. doi:10.1016/j.eprac.2024.08.009

  3. 3.

    メタ分析・Lambert(2017年)・The American Journal of Clinical Nutrition・26研究・2,652人

    閉経前後・閉経後女性の26件のRCT(2652人)のメタ分析。腰椎・大腿骨頸部の骨密度の変化がわずかに良かった(0.01g/cm²)。アグリコン型の製剤では効果が大きく、配糖体が主の製剤だけにすると効果は消えた。

    A systematic review and meta-analysis of the effects of isoflavone formulations against estrogen-deficient bone resorption in peri- and postmenopausal women. doi:10.3945/ajcn.116.151464

  4. 4.

    ランダム化比較試験・Levis(2011年)・Archives of Internal Medicine・248人

    閉経後5年以内の45〜60歳女性の二重盲検RCT。大豆イソフラボン錠200mg/日を2年間摂っても、腰椎・股関節・大腿骨頸部の骨密度の低下はプラセボと有意差がなく(122人対126人)、更年期症状も改善しなかった。ほてりと便秘は大豆群で多かった。

    Soy isoflavones in the prevention of menopausal bone loss and menopausal symptoms: a randomized, double-blind trial. doi:10.1001/archinternmed.2011.330

  5. 5.

    ランダム化比較試験・Tousen(2011年)・Menopause・93人

    エクオールを作れない閉経後の日本人女性93人の1年の二重盲検パイロットRCT。エクオール10mg/日で骨吸収の指標が下がり(-23.9%対-2.9%)、全身の骨密度の低下が抑えられた。性ホルモン・甲状腺ホルモンに変化なし。4群比較の小規模試験。

    Natural S-equol decreases bone resorption in postmenopausal, non-equol-producing Japanese women: a pilot randomized, placebo-controlled trial. doi:10.1097/gme.0b013e3181f85aa7

  6. 6.

    公的機関の評価・欧州食品安全機関(2012年)・EFSA Journal

    欧州食品安全機関(EFSA)の2012年の健康強調表示の評価。閉経前後・閉経後の女性で、大豆イソフラボンと骨密度の維持の因果関係を示すには根拠が不十分と結論。

    Scientific Opinion on the substantiation of health claims related to soy isoflavones and maintenance of bone mineral density (ID 1655) and reduction of vasomotor symptoms associated with menopause (ID 1654, 1704, 2140, 3093, 3154, 3590) (further assessmen doi:10.2903/j.efsa.2012.2847

このページについて

サプリの広告や販売リンクは載せていません。専門家の監修は受けていません。格付けは格付けの決め方に沿って、論文の結果から決めています。最終更新日は2026-10-04です。誤りに気づいたら誤りを知らせるから送ってください。

このページの言葉
プラセボ
見た目は同じで、調べている成分を含まないもの。「飲んだ」という思い込みや、自然に良くなる分を差し引くために、比べる相手として使います。
ランダム化比較試験(RCT)
参加者を、くじ引きのような偶然でグループに分けて、たとえば成分を飲むグループとプラセボを飲むグループの結果を比べる試験。分け方の偏りが結果に混ざりにくい方法です。
メタ分析・統合
同じテーマの試験の結果を集めて、まとめて計算し直した研究。1つの試験より、偶然に左右されにくくなります。
系統的レビュー
決めた手順で、関係する研究をもれなく集めて評価した研究。メタ分析を含むことが多いです。
コクラン・レビュー
国際的な非営利の団体コクランが、決まった手順で作る系統的レビュー。利害関係のある企業からの資金は受けない決まりで作られます。
アンブレラレビュー
いくつもの系統的レビューやメタ分析を、さらにまとめた研究。
有意差
偶然だけでは説明しにくい差があること。差が大きいという意味ではありません。
eJIM
厚生労働省の「『統合医療』に係る情報発信等推進事業」のサイト。サプリなどについて、海外の公的機関の情報を翻訳して載せています。

運動の効果も同じ基準で格付けしています

運動は19項目中4項目がSでした

掲載した項目の内訳Sの割合
サプリ119項目
3%
運動19項目
21%

S(根拠が強い)は、サプリが119項目中4項目、運動が19項目中4項目でした。運動のSは筋力・筋量(筋トレ)、血圧、血糖値、転倒の予防です。サプリと運動では調べた効果や対象者が違うため、同じ目的で直接比べた結果ではありません。

運動のTier表を見る

ほかの成分の格付け(Tier表)