コラーゲンペプチドに効果はある?
コラーゲンペプチド(加水分解コラーゲン、コラーゲン(経口)、低分子コラーゲンペプチド)論文12本で格付け2026-10-04 更新
結論
肌のうるおいや弾力に効くかは、まだはっきりしません。
- 製薬企業の資金によらない試験では、はっきりした差は出なかった
- 変形性関節症の痛みは、コラーゲン類全体でわずかに軽くなる
- 骨密度が低い閉経後の女性での効果も、まだはっきりしない
効くと言われていること
論文では- 肌の水分・弾力・シワに効く?対象:健康な成人(主に中高年の女性)根拠は限定的
- 関節の痛みに効く?対象:変形性関節症(主に膝)の患者根拠あり
- 骨密度の維持に効く?対象:閉経後の女性(骨密度が低め〜骨減少症)根拠は限定的
S〜D の決め方は格付けの決め方
運動の格付けと並べると
膝の痛みが、運動で少し軽くなるという結果も
運動の格付け:B(根拠は限定的)
対象:変形性膝関節症の人
変形性膝関節症の人が運動をすると、痛みが少し軽くなりましたが、実感できる差の目安には届きませんでした。歩く・立つなどの動作がよくなることは示されています。どのくらい楽になるかは、まだはっきりしません。
膝の痛みのサプリと運動の格付けを見る機能性表示食品として売られているとき
コラーゲンペプチド・非変性II型コラーゲンなどを機能性関与成分とする機能性表示食品の届出があります(2026年10月3日時点)。国が1つずつ審査した食品ではなく、届出の根拠はこのページの格付けとは別のものです。表示を見るときに確かめること
機能性表示食品として売られているとき
コラーゲンペプチド・非変性II型コラーゲンなどを機能性関与成分とする機能性表示食品の届出があります(2026年10月3日時点)。国が1つずつ審査した食品ではなく、届出の根拠はこのページの格付けとは別のものです。表示を見るときに確かめること- 国の審査
- 機能性表示食品は、事業者が科学的根拠などを消費者庁に届け出て、機能を表示する食品です。国が1つずつ審査した食品ではありません。パッケージには「本品は、特定保健用食品と異なり、機能性及び安全性について国による評価を受けたものではありません。届け出られた科学的根拠等の情報は消費者庁のウェブサイトで確認できます。」と書くことが決められています。
- 届出番号
- パッケージの「届出番号」を消費者庁の届出データベースに入れると、届け出た事業者が書いた、安全性と機能性の根拠の要約を見られます。
- 「報告されています」
- 消費者庁の手引きは、根拠がその商品(最終製品)を使った臨床試験か、論文を集めて評価した研究レビューかが分かる表現にするよう求めています。研究レビューが根拠のときは、商品についてのレビューでも成分についてのレビューでも「報告されている」ことが分かる表現にし、例として「〜の機能があることが報告されています」を挙げています。最終製品を使った臨床試験で根拠を説明するときの例は「〜の機能があります」です。成分についての研究レビューが根拠のときは、その商品自体に機能があるという根拠ではないことが分かる表現にするとしています。
- 量
- パッケージには、1日あたりの摂取目安量と、その量に含まれる機能性関与成分の量が書かれています。このページの試験で使われた量と比べてください。
- 肌の水分・弾力・シワ:コラーゲンペプチド(加水分解コラーゲン)の経口摂取
- 関節の痛み:コラーゲン類の経口摂取(ペプチドのほか非変性II型などを含む)
- 骨密度:コラーゲンペプチドの経口摂取(カルシウム・ビタミンD併用の試験を含む)
- 薬
- 薬を飲んでいる人は、医師か薬剤師に相談してから使ってください。パッケージにも、この注意を書くことが決められています。
よくある質問
飲んでも分解されるから意味がない?
飲んで効果があるかどうかは、飲んだ人と、コラーゲンを含まないもの(プラセボ)を飲んだ人を比べた試験で確かめます。体の中で分解されるという理屈だけでは決まりません。
このページで読んだ試験の結果は、効果によって違います。変形性関節症の人では、コラーゲン類(ペプチドのほか非変性II型などを含む)をとると、痛みのスコアがわずかに下がることが示されています。変形性膝関節症の人でペプチドだけを調べた別の解析は4試験で、いずれもバイアスのリスクが高いと評価されています。肌の水分・弾力・シワは、製薬企業の資金を受けていない試験や質の高い試験に絞ると、はっきりした差は出ませんでした。
薬を飲んでいる人は、飲み始める前に医師か薬剤師に相談してください。
出典
- Liang 2024(メタ分析)Efficacy and safety of collagen derivatives for osteoarthritis: A trial sequential meta-analysis
- Lin 2023(メタ分析)Analgesic efficacy of collagen peptide in knee osteoarthritis: a meta-analysis of randomized controlled trials
- Myung 2025(メタ分析)Effects of Collagen Supplements on Skin Aging: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials
やめてもいい?
根拠があるのは次の効果です。この目的で飲んでいて、対象に当てはまるなら、続ける理由があります。
- 関節の痛みはA(根拠あり)。対象は変形性関節症(主に膝)の患者
肌の水分・弾力・シワ、骨密度を目的に飲んでいる場合は、続けることを支持するはっきりした結果はありません(格付けはB・B)。
ただし、医師に勧められて飲んでいる人、薬を飲んでいる人、検査で不足を指摘された人は、自分の判断でやめずに、医師か薬剤師に相談してください。
飲んで効いた気がするのはなぜ?
成分を含まないもの(プラセボ)を飲んだ人でも、体調が良くなったと感じることはよくあります。飲んでいるという安心感や期待で、感じ方が変わるためです。体調にはもともと波があるので、つらい時期に飲み始めると、自然に戻った分まで効いたように感じることもあります。えびらぼでは、こうした分を差し引けるように、成分を含まないものと比べた試験の結果を重視して格付けしています。
形や量が違えば効く?
格付けは、試験で使われた形と量での結果です。
- 肌の水分・弾力・シワ:コラーゲンペプチド(加水分解コラーゲン)の経口摂取
- 関節の痛み:コラーゲン類の経口摂取(ペプチドのほか非変性II型などを含む)
- 骨密度:コラーゲンペプチドの経口摂取(カルシウム・ビタミンD併用の試験を含む)
これと違う形や量で効くかどうかは、その形や量で試した試験が無いと分かりません。吸収が良いことと、体に効果が出ることは別で、試験で確かめる必要があります。
効いたという論文もあるのでは?
1件の試験では、偶然や試験のやり方の偏りで、良い結果が出ることがあります。このページでは12件の論文を読み、そのうち11件は複数の試験をまとめた研究です。格付けは、試験どうしで結果が一致するかと、試験の質で決めています(格付けの決め方)。効いたという試験があっても、ほかの試験と合わせると、はっきりした差が出ないことがあります。
効果ごとの論文の中身
肌の水分・弾力・シワに効く?
Bランク・根拠は限定的対象:健康な成人(主に中高年の女性)
飲むと肌の水分量や弾力が高まったという試験は多いものの、まだはっきりしません。製薬企業の資金を受けていない試験や質の高い試験に絞ると、はっきりした差は出ませんでした。
くわしく効果の大きさ・注意点・論文4本・ほかの成分と運動
効果の大きさ
2025年のメタ分析(複数の試験をまとめて計算し直した研究)[1]では、全部の試験を合わせると水分量・弾力・シワに差がありました。製薬企業の資金を受けていない試験や質の高い試験だけでは、はっきりした差は出ませんでした。効果の大きさについて、信頼できる数値は示せません。
- 試験の内容
- コラーゲンペプチド(加水分解コラーゲン)の経口摂取
- 根拠にした論文
- メタ分析 3本・系統的レビュー 1本
注意点
根拠にした論文
- 1.
メタ分析・Myung(2025年)・The American Journal of Medicine・23研究・1,474人
23件のRCT(1474人)。全体では肌の水分・弾力・シワに差があったが、製薬企業の資金を受けていない試験ではいずれも有意差がなく、質の高い試験でも有意差なし。著者は肌の老化に使う臨床的根拠は現時点でないと結論。
Effects of Collagen Supplements on Skin Aging: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials doi:10.1016/j.amjmed.2025.04.034
- 2.
メタ分析・Pu(2023年)・Nutrients・26研究・1,721人
26件のRCT(1721人)。加水分解コラーゲンでプラセボより肌の水分量と弾力が有意に高かった。水分量への効果は原料や期間で異なり、試験にいくつかの偏りがあるとしている。
Effects of Oral Collagen for Skin Anti-Aging: A Systematic Review and Meta-Analysis doi:10.3390/nu15092080
- 3.
メタ分析・de Miranda(2021年)・International Journal of Dermatology・19研究・1,125人
20〜70歳(95%が女性)1125人の19件の二重盲検RCT。プラセボより肌の水分量・弾力・シワの結果が良く、水分量と弾力はサブグループ解析でも同様。
Effects of hydrolyzed collagen supplementation on skin aging: a systematic review and meta‐analysis doi:10.1111/ijd.15518
- 4.
系統的レビュー・Bassila(2026年)・European Journal of Clinical Nutrition・25研究
25件のRCT(1試験13〜236人)の系統的レビュー。プラセボより良かったのは水分量で15試験中10、弾力13中10、シワ10中9。ただし大半がバイアスのリスク高。忍容性は概ね良好。
Efficacy and safety of hydrolyzed collagen supplementation on skin health outcomes: a systematic literature review of randomized controlled trials doi:10.1038/s41430-026-01778-3
関節の痛みに効く?
Aランク・根拠あり対象:変形性関節症(主に膝)の患者
変形性関節症の人がコラーゲン類をとると、痛みがわずかに軽くなることが示されています。非変性II型など別の形のコラーゲンも含めた結果で、コラーゲンペプチドだけを調べた試験は、まだ少数です。
くわしく効果の大きさ・注意点・論文5本・ほかの成分と運動
- 試験の内容
- コラーゲン類の経口摂取(ペプチドのほか非変性II型などを含む)
- 確実性(中心にした解析の著者による評価)
- 中程度
- 根拠にした論文
- メタ分析 5本
注意点
根拠にした論文
- 1.
メタ分析・Liang(2024年)・Osteoarthritis and Cartilage・35研究・3,165人
変形性関節症に対するコラーゲン類(形を問わない)35件のRCT(3165人)。痛み(効果量-0.35、中程度の確実性)と機能(-0.31、高い確実性)に差。脱落や有害事象は増えなかった。
Efficacy and safety of collagen derivatives for osteoarthritis: A trial sequential meta-analysis doi:10.1016/j.joca.2023.12.010
- 2.
メタ分析・Lin(2023年)・Journal of Orthopaedic Surgery and Research・4研究・507人
変形性膝関節症に対するコラーゲンペプチドの4試験(507人)、全試験がバイアスのリスク高。痛みの軽減が大きかった(効果量-0.58、95%CI -0.98〜-0.18、確実性は中程度)。有害事象は有意差なし。
Analgesic efficacy of collagen peptide in knee osteoarthritis: a meta-analysis of randomized controlled trials doi:10.1186/s13018-023-04182-w
- 3.
メタ分析・Simental-Mendía(2025年)・Clinical and Experimental Rheumatology・11研究・870人
変形性膝関節症に対する経口コラーゲン系サプリの11件のRCT(870人)。機能スコア(平均差-6.46)と痛みスコア(-13.63)に差があったが、試験間のばらつきが大きい(I²=75%、88%)。
Effect of collagen supplementation on knee osteoarthritis: an updated systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials doi:10.55563/clinexprheumatol/kflfr5
- 4.
メタ分析・García-Coronado(2019年)・International Orthopaedics
変形性関節症に対する経口コラーゲンのプラセボ対照RCT。WOMAC総合点(-8.00)とVASの痛み(-16.57)は低下したが、WOMACの痛みと機能の下位尺度は有意差なし(こわばりのみ差あり)。
Effect of collagen supplementation on osteoarthritis symptoms: a meta-analysis of randomized placebo-controlled trials doi:10.1007/s00264-018-4211-5
- 5.
メタ分析・Liu(2018年)・British Journal of Sports Medicine
変形性関節症の20種類のサプリ(69件のRCT)のメタ分析。加水分解コラーゲンは短期の痛みで大きな効果を示した7種類の1つだが、短期全体の根拠の質は非常に低く、長期で意味のある効果を示したサプリはなかった。
Dietary supplements for treating osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis doi:10.1136/bjsports-2016-097333
骨密度の維持に効く?
Bランク・根拠は限定的対象:閉経後の女性(骨密度が低め〜骨減少症)
骨密度が低下した閉経後の女性がコラーゲンペプチドをとると、骨密度がわずかに上がったという結果はありますが、まだはっきりしません。研究全体では、結果が一貫していません。
くわしく効果の大きさ・注意点・論文3本・ほかの成分と運動
効果の大きさ
骨密度が低下した閉経後の女性131人を、特定のコラーゲンペプチド1日5gを12か月とる群とプラセボ群に偶然で分けた試験[1]です。Tスコア(若い成人の平均との比較値)の変化は、腰椎でコラーゲン群+0.1・プラセボ群-0.03、大腿骨頸部で+0.09・-0.01でした。
- 試験の内容
- コラーゲンペプチドの経口摂取(カルシウム・ビタミンD併用の試験を含む)
- 根拠にした論文
- ランダム化比較試験 1本・メタ分析 1本・系統的レビュー 1本
注意点
- カルシウム・ビタミンDとの併用:カルシウム・ビタミンDと組み合わせた試験が多く、コラーゲン単独の効果を区別しにくいです。
- 資金:中心的なRCT(くじ引きでグループを分けて比べた試験)[1]は、原料メーカーが資金の一部を提供しています。
- 骨折:骨折が減るかを直接確かめた質の高いRCTは見つかりませんでした。
根拠にした論文
- 1.
ランダム化比較試験・König(2018年)・Nutrients・131人
骨密度が低下した閉経後女性131人の二重盲検RCT(5g/日を12か月)。Tスコアの変化は腰椎でコラーゲン群+0.1・プラセボ群-0.03、大腿骨頸部で+0.09・-0.01。骨形成マーカーはコラーゲン群で上昇。
Specific Collagen Peptides Improve Bone Mineral Density and Bone Markers in Postmenopausal Women—A Randomized Controlled Study doi:10.3390/nu10010097
- 2.
メタ分析・Sun(2025年)・Frontiers in Nutrition
コラーゲンペプチド(カルシウム・ビタミンD併用を含む)の試験のメタ分析。大腿骨頸部と腰椎の骨密度が増加したが、ばらつきが大きい(I²=80.1%)。骨代謝マーカー(効果量0.40〜0.58)も向上。
Efficacy of collagen peptide supplementation on bone and muscle health: a meta-analysis doi:10.3389/fnut.2025.1646090
- 3.
系統的レビュー・Na(2025年)・Frontiers in Endocrinology
骨量の少ない人を対象にした非薬物介入のRCTの系統的レビュー(介入全体で26論文)。コラーゲンサプリの結果は一貫していなかった。
The effect of non-pharmacological interventions on bone health among patients with low bone mass: a systematic review and meta-analysis doi:10.3389/fendo.2025.1612739
このページについて
サプリの広告や販売リンクは載せていません。専門家の監修は受けていません。格付けは格付けの決め方に沿って、論文の結果から決めています。最終更新日は2026-10-04です。誤りに気づいたら誤りを知らせるから送ってください。
安全性
魚・豚・牛などの原料にアレルギーがある人は、原料の表示を確かめるとよいでしょう。HFNet(国立健康・栄養研究所)の素材情報データベースには、魚由来のコラーゲンでアレルギー(アナフィラキシーを含む)などが起きた国内の例が載っています(出典: hfnet.nibn.go.jp)。この成分に固有の公的な注意は、2026年10月時点で見つかりませんでした。変形性関節症の試験をまとめた解析では、副作用などの有害事象は増えませんでした(出典: doi.org)。
このページの言葉
- プラセボ
- 見た目は同じで、調べている成分を含まないもの。「飲んだ」という思い込みや、自然に良くなる分を差し引くために、比べる相手として使います。
- ランダム化比較試験(RCT)
- 参加者を、くじ引きのような偶然でグループに分けて、たとえば成分を飲むグループとプラセボを飲むグループの結果を比べる試験。分け方の偏りが結果に混ざりにくい方法です。
- メタ分析・統合
- 同じテーマの試験の結果を集めて、まとめて計算し直した研究。1つの試験より、偶然に左右されにくくなります。
- 系統的レビュー
- 決めた手順で、関係する研究をもれなく集めて評価した研究。メタ分析を含むことが多いです。
- 効果量
- 測り方の違う試験どうしでも比べられるように、差の大きさをそろえた数字(このサイトでは主に、平均の差を標準化したもの)。マイナスの符号は減った向きを表し、符号を除いた大きさが 0.2 前後で「小さい」、0.5 前後で「中くらい」、0.8 以上で「大きい」が目安です。
- 確実性
- 結果がどのくらい確かかについて、解析した研究者が付けた評価(高・中・低・非常に低)。低いほど、今後の研究で結果が変わる可能性が高いことを表します。
- 有意差
- 偶然だけでは説明しにくい差があること。差が大きいという意味ではありません。
- 95%信頼区間(95%CI)
- 結果の数字のぶれの幅。本当の値がおそらく入っている範囲の目安です。差の範囲が 0(比の場合は 1)をまたぐときは、差がない可能性を否定できません。
- 臨床的に意味のある差
- 本人が「良くなった」と感じられる、最小の差の目安。統計で差があっても、この目安より小さければ実感は難しいとされます。
運動の効果も同じ基準で格付けしています
運動は19項目中4項目がSでした
- サプリ119項目
- ABCD
- 3%
- 運動19項目
- SAB
- 21%
S(根拠が強い)は、サプリが119項目中4項目、運動が19項目中4項目でした。運動のSは筋力・筋量(筋トレ)、血圧、血糖値、転倒の予防です。サプリと運動では調べた効果や対象者が違うため、同じ目的で直接比べた結果ではありません。
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