本文へ移動
えびらぼ

プロテインに効果はある?

プロテイン(たんぱく質サプリ)(たんぱく質、ホエイプロテイン、ソイプロテイン、カゼイン)論文12本で格付け2026-10-04 更新

結論

筋トレと一緒なら少し上乗せがありますが、多くとるほどよいわけではありません。

  • 筋トレだけより、体重のうち脂肪以外の部分が少し多く増える
  • 食事も含め1日に体重1kgあたり約1.6gを超えると、それ以上は増えない
  • 高齢者では、結果が一致しない

効くと言われていること

論文では

S〜D の決め方は格付けの決め方

運動の格付けと並べると

筋肉をつける土台は、筋トレそのもの

運動の格付け:S(根拠が強い)

対象:健康な成人と高齢者(研究の多くは指導者つきの筋トレ)

プロテインやクレアチンの効果は、ほとんどが筋トレと一緒にとった場合の結果です。筋トレそのものの格付けと並べて見られます。

筋肉をつけるサプリと筋トレの格付けを見る

よくある質問

やめてもいい?

根拠があるのは次の効果です。この目的で飲んでいて、対象に当てはまるなら、続ける理由があります。

  • 筋量・筋力(筋トレする成人)はA(根拠あり)。対象は筋トレを行う健康な成人(若年〜中年が中心)

筋量・筋力(高齢者)を目的に飲んでいる場合は、続けることを支持するはっきりした結果はありません(格付けはB)。

ただし、医師に勧められて飲んでいる人、薬を飲んでいる人、検査で不足を指摘された人は、自分の判断でやめずに、医師か薬剤師に相談してください。

飲んで効いた気がするのはなぜ?

成分を含まないもの(プラセボ)を飲んだ人でも、体調が良くなったと感じることはよくあります。飲んでいるという安心感や期待で、感じ方が変わるためです。体調にはもともと波があるので、つらい時期に飲み始めると、自然に戻った分まで効いたように感じることもあります。えびらぼでは、こうした分を差し引けるように、成分を含まないものと比べた試験の結果を重視して格付けしています。

形や量が違えば効く?

格付けは、試験で使われた形と量での結果です。

  • 筋量・筋力(筋トレする成人):たんぱく質サプリ(ホエイなど)で1日の総摂取量を増やす(6週間以上)
  • 筋量・筋力(高齢者):たんぱく質サプリ(乳たんぱくなど)を数週間〜数か月、筋トレの有無はさまざま

これと違う形や量で効くかどうかは、その形や量で試した試験が無いと分かりません。吸収が良いことと、体に効果が出ることは別で、試験で確かめる必要があります。

効いたという論文もあるのでは?

1件の試験では、偶然や試験のやり方の偏りで、良い結果が出ることがあります。このページでは12件の論文を読み、そのうち11件は複数の試験をまとめた研究です。格付けは、試験どうしで結果が一致するかと、試験の質で決めています(格付けの決め方)。効いたという試験があっても、ほかの試験と合わせると、はっきりした差が出ないことがあります。

効果ごとの論文の中身

A

筋量・筋力(筋トレする成人)に効く?

Aランク・根拠あり対象:筋トレを行う健康な成人(若年〜中年が中心)

筋トレと一緒にとると、筋トレだけのときより、体重のうち脂肪以外の部分が少し多く増えることが示されています。筋力も少し多く伸びるという結果はありますが、まだはっきりしません。

くわしく効果の大きさ・注意点・論文6本・ほかの成分と運動

効果の大きさ

除脂肪量は平均約0.3kg多く増えました(49試験)。別の解析では効果量(差の大きさをそろえた数字)0.22の「小さい」差でした(確実性は中)。下半身の筋力は、1日体重1kgあたり1.6g以上とった試験で少し多く伸びました(確実性は低い)。1日の総摂取量が約1.6g/kgを超えた分は、除脂肪量を増やしませんでした。

試験の内容
たんぱく質サプリ(ホエイなど)で1日の総摂取量を増やす(6週間以上)
確実性(中心にした解析の著者による評価)
中程度
根拠にした論文
メタ分析 4本・ネットワークメタ分析 1本・学会の見解 1本

注意点

  • 筋トレをしない場合:たんぱく質を増やしても、筋トレをしなければ筋力の伸びにはっきりした差は出ませんでした[4]。
  • 若い人:18〜30歳でホエイか大豆のたんぱく質をとった12試験に限った解析では、除脂肪量にはっきりした差は出ませんでした[5]。
  • 握力・身体機能:握力への効果ははっきりせず、身体機能テストへの効果はごくわずかでした[1]。
  • 資金:主要な解析の著者には、乳業団体や食品企業との関係があります。

格付けの理由

74件のRCT(くじ引きでグループを分けて比べた試験)をまとめた解析[1]で、筋トレと併用したときに除脂肪量が多く増えることが示されました(確実性は中程度)。49試験の解析[2]でも同じ方向の結果でした(除脂肪量+0.30kg、最大挙上重量+2.49kg)。効果は小さく、[1]では筋力の根拠の確実性が低いと評価されたため、A(根拠あり)としました。

根拠にした論文

  1. 1.

    メタ分析・Nunes(2022年)・Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle・74研究

    健康な成人の74件のRCTのメタ分析。筋トレ中にたんぱく質摂取を増やすと除脂肪量の増加が上乗せ(効果量0.22、62研究、確実性は中程度)。1.6g/kg/日以上で下半身の筋力、65歳未満でベンチプレス(0.18)がわずかに上乗せ(確実性低)。握力は不明確。

    Systematic review and meta-analysis of protein intake to support muscle mass and function in healthy adults doi:10.1002/jcsm.12922

  2. 2.

    メタ分析・Morton(2018年)・British Journal of Sports Medicine・49研究・1,863人

    6週間以上の筋トレを行った49件のRCT(1863人)。たんぱく質サプリで最大挙上重量が2.49kg、除脂肪量が0.30kg多く増え、筋線維の太さも増加。除脂肪量への効果は年齢とともに小さく、トレーニング経験者で大きかった。総摂取量が約1.62g/kg/日を超えると上乗せなし。

    A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength in healthy adults doi:10.1136/bjsports-2017-097608

  3. 3.

    ネットワークメタ分析・Zhou(2024年)・International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism・116研究・4,711人

    筋トレ中のたんぱく質サプリの116試験(4711人)のネットワーク・メタ分析。プラセボと比べ運動後の摂取で除脂肪量が0.54kg、骨格筋量が0.34kg多く増加。乳たんぱく・赤身肉・混合たんぱくで筋量・筋力とも改善(確実性中程度)。身体機能テストはどの摂り方でも改善せず。

    Effects of Timing and Types of Protein Supplementation on Improving Muscle Mass, Strength, and Physical Performance in Adults Undergoing Resistance Training: A Network Meta-Analysis doi:10.1123/ijsnem.2023-0118

  4. 4.

    メタ分析・Tagawa(2022年)・Sports Medicine - Open・82研究

    RCT 82報の用量反応メタ分析。たんぱく質を増やすと、筋トレを併用した場合だけ筋力の伸びが上乗せされ(平均2.01%)、筋トレなしでは有意差がなかった(0.13%)。筋トレ併用時は1日体重1kgあたり1.5gまで摂取量に応じて伸び、それ以上では上乗せなし。

    Synergistic Effect of Increased Total Protein Intake and Strength Training on Muscle Strength: A Dose-Response Meta-analysis of Randomized Controlled Trials doi:10.1186/s40798-022-00508-w

  5. 5.

    メタ分析・Davis(2026年)・Journal of Dietary Supplements・12研究・261人

    筋トレをする18〜30歳の12研究(261人)の系統的レビュー・メタ分析。ホエイ・大豆たんぱくとも除脂肪量に有意差はなかったが、ホエイでベンチプレス(平均差8.87)とスクワット(9.60)の成績が向上。

    The Impact of Whey and Soy Protein Supplementation on Resistance Training in Young Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis doi:10.1080/19390211.2025.2604679

  6. 6.

    学会の見解・Jäger(2017年)・Journal of the International Society of Sports Nutrition

    国際スポーツ栄養学会(ISSN)の見解。運動する人の多くは1日体重1kgあたり1.4〜2.0gのたんぱく質で筋肉の増加・維持に十分。筋トレとたんぱく質摂取は筋たんぱく質合成に相乗的に働く。食事からでも必要量はとれるが、サプリは適切な量を確保する実用的な手段としている。

    International Society of Sports Nutrition Position Stand: protein and exercise doi:10.1186/s12970-017-0177-8

B

筋量・筋力(高齢者)に効く?

Bランク・根拠は限定的対象:おおむね60〜65歳以上(元気な人からサルコペニア・虚弱の人まで)

高齢者が筋トレと一緒にとると、筋トレだけのときより、腕と脚の脂肪以外の重さがわずかに多く増えたという結果はありますが、まだはっきりしません。サルコペニアや虚弱の人では差が出やすい可能性があり、元気な高齢者でははっきりした差が出なかった解析もあります。

くわしく効果の大きさ・注意点・論文6本・ほかの成分と運動

効果の大きさ

28試験をまとめると、筋トレと併用したときに手足の除脂肪量が平均0.54kg、握力が1.71kg多く増えました[1]。手足の除脂肪量に偶然と区別できる差が出たのは、サルコペニア・虚弱の人だけでした。地域で暮らす高齢者の別の解析[4]では、筋肉量の効果量(差の大きさをそろえた数字)は0.12とごくわずかでした。

試験の内容
たんぱく質サプリ(乳たんぱくなど)を数週間〜数か月、筋トレの有無はさまざま
確実性(中心にした解析の著者による評価)
低い
根拠にした論文
メタ分析 5本・アンブレラレビュー 1本

注意点

  • 筋トレをしない場合:筋トレをしない場合は、筋肉量・握力の上乗せはみられませんでした[1]。
  • 試験のばらつき:28試験の解析[1]では、試験間のばらつきが大きいと報告されています。
  • ふだんの食事:普段のたんぱく質摂取量が足りている人では、効果が出にくい可能性があります[2]。
  • サルコペニア・虚弱:サルコペニア・虚弱の人の13試験の解析では、たんぱく質と運動を併用すると、運動だけより筋肉量・握力が改善しましたが、確実性は非常に低いとされています[5]。
  • とり方:地域で暮らす高齢者では、摂取量・回数・タイミングの違いで、効果にはっきりした差は出ませんでした[4]。

格付けの理由

28試験をまとめた解析[1]では、筋トレと併用したときだけ手足の除脂肪量・握力が多く増え、手足の除脂肪量に偶然と区別できる差が出たのはサルコペニア・虚弱の人だけでした。虚弱でない高齢者の36試験[2]や、健康な高齢者の筋力の解析[6]では、有意差(偶然では説明しにくい差)はありませんでした。系統的レビュー(関係する研究をもれなく集めて評価した研究)をまとめた研究[3]でも根拠の質は中〜非常に低いとされたため、B(根拠は限定的)としました。

根拠にした論文

  1. 1.

    メタ分析・Kirwan(2022年)・The American Journal of Clinical Nutrition・28研究

    平均50歳以上の28件のRCT。全体ではたんぱく質で除脂肪量・手足の筋肉量・握力・膝伸展筋力に有意差なし。筋トレ併用時は手足の筋肉量が0.54kg、握力が1.71kg多く増えたが試験間のばらつきが大きい。筋肉量の効果はサルコペニア・虚弱の人のみ。筋トレなしでは上乗せなし。

    Protein interventions augment the effect of resistance exercise on appendicular lean mass and handgrip strength in older adults: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials doi:10.1093/ajcn/nqab355

  2. 2.

    メタ分析・ten Haaf(2018年)・The American Journal of Clinical Nutrition・36研究・1,682人

    虚弱でない地域在住高齢者の36研究(1682人)。たんぱく質サプリで除脂肪量(効果量0.11)、握力、脚の筋力、歩行速度、椅子立ち上がりに有意差なし。筋トレに上乗せしても有意差はなかった。

    Effects of protein supplementation on lean body mass, muscle strength, and physical performance in nonfrail community-dwelling older adults: a systematic review and meta-analysis doi:10.1093/ajcn/nqy192

  3. 3.

    アンブレラレビュー・Vieira(2022年)・Sports Medicine・5研究

    5本の系統的レビュー(方法論の質は中程度)をまとめたアンブレラレビュー。筋トレ+たんぱく質で筋トレのみより除脂肪量と筋肉量が多く増えたが、筋力には有意差がなかった。根拠の質は中〜非常に低い。

    Effects of Protein Supplementation Associated with Resistance Training on Body Composition and Muscle Strength in Older Adults: A Systematic Review of Systematic Reviews with Meta-analyses doi:10.1007/s40279-022-01704-0

  4. 4.

    メタ分析・Hettiarachchi(2024年)・Ageing Research Reviews・38研究

    65歳以上を対象にした38報。地域在住高齢者(28報・3204人)ではたんぱく質で筋肉量がわずかに増加(効果量0.116)。量・回数・タイミングで効果は変わらず。入院・施設入所者のデータは限られる。

    The effect of dose, frequency, and timing of protein supplementation on muscle mass in older adults: A systematic review and meta-analysis doi:10.1016/j.arr.2024.102325

  5. 5.

    メタ分析・Yoshimura(2025年)・Archives of Gerontology and Geriatrics・13研究・1,057人

    サルコペニアまたは身体的虚弱のある65歳以上の13件のRCT(1057人)。運動のみと比べ、たんぱく質+運動で骨格筋指数が0.89kg/m²、握力が2.64kg改善。たんぱく質単独は筋力にわずかな効果。根拠の確実性は非常に低い。

    Protein supplementation alone or combined with exercise for sarcopenia and physical frailty: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials doi:10.1016/j.archger.2025.105783

  6. 6.

    メタ分析・Labata-Lezaun(2020年)・Nutrients・15研究・657人

    60歳超の健康な高齢者(657人、15研究を統合)。筋トレにたんぱく質サプリを加えても、上肢・下肢・握力の筋力や身体機能に、筋トレのみ(またはプラセボ)との有意差はなかった。

    Effectiveness of Protein Supplementation Combined with Resistance Training on Muscle Strength and Physical Performance in Elderly: A Systematic Review and Meta-Analysis doi:10.3390/nu12092607

このページについて

サプリの広告や販売リンクは載せていません。専門家の監修は受けていません。格付けは格付けの決め方に沿って、論文の結果から決めています。最終更新日は2026-10-04です。誤りに気づいたら誤りを知らせるから送ってください。

安全性

乳・大豆などにアレルギーがある人は原料を確かめ、子どもが誤って飲まないようにも気をつけてください。HFNet(医薬基盤・健康・栄養研究所)には、乳清(ホエイ)たんぱくのプロテイン飲料で、牛乳アレルギーの人や誤って飲んだ幼児に、重いアレルギー反応(アナフィラキシー)などが起きた国内の症例が載っています(出典: hfnet.nibn.go.jp)。公的機関によるこの成分に固有の注意は、HFNetの被害関連情報を確かめても見つかりませんでした。

このページの言葉
プラセボ
見た目は同じで、調べている成分を含まないもの。「飲んだ」という思い込みや、自然に良くなる分を差し引くために、比べる相手として使います。
ランダム化比較試験(RCT)
参加者を、くじ引きのような偶然でグループに分けて、たとえば成分を飲むグループとプラセボを飲むグループの結果を比べる試験。分け方の偏りが結果に混ざりにくい方法です。
メタ分析・統合
同じテーマの試験の結果を集めて、まとめて計算し直した研究。1つの試験より、偶然に左右されにくくなります。
系統的レビュー
決めた手順で、関係する研究をもれなく集めて評価した研究。メタ分析を含むことが多いです。
ネットワークメタ分析
3つ以上の方法を、直接比べていない組み合わせも含めて同時に比べるメタ分析。
アンブレラレビュー
いくつもの系統的レビューやメタ分析を、さらにまとめた研究。
効果量
測り方の違う試験どうしでも比べられるように、差の大きさをそろえた数字(このサイトでは主に、平均の差を標準化したもの)。マイナスの符号は減った向きを表し、符号を除いた大きさが 0.2 前後で「小さい」、0.5 前後で「中くらい」、0.8 以上で「大きい」が目安です。
確実性
結果がどのくらい確かかについて、解析した研究者が付けた評価(高・中・低・非常に低)。低いほど、今後の研究で結果が変わる可能性が高いことを表します。
有意差
偶然だけでは説明しにくい差があること。差が大きいという意味ではありません。

運動の効果も同じ基準で格付けしています

運動は19項目中4項目がSでした

掲載した項目の内訳Sの割合
サプリ119項目
3%
運動19項目
21%

S(根拠が強い)は、サプリが119項目中4項目、運動が19項目中4項目でした。運動のSは筋力・筋量(筋トレ)、血圧、血糖値、転倒の予防です。サプリと運動では調べた効果や対象者が違うため、同じ目的で直接比べた結果ではありません。

運動のTier表を見る

ほかの成分の格付け(Tier表)