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えびらぼ

ヨガで血圧は下がる?

ヨガだけを調べた論文6件から・2026-10-12 更新

結論

血圧が高い人や高めの人がヨガをすると、運動しない人より上の血圧が約8mmHg下がったという結果があります。ただ、小規模で質の低い試験が多く、試験ごとの差も大きいため、本当にこれだけ下がるかは分かっていません。

  • 血圧が高い人の、上の血圧は下がる? … B(根拠は限定的)
  • 血圧が高い人の、下の血圧は下がる? … B(根拠は限定的)

記号は、研究の質・結果の一致・効果の大きさなどから評価したもので、運動どうしの効き目の順位ではありません。運動全体(種類を問わない研究)では、「血圧」はS(根拠が強い)です。運動全体の格付けを見る

B

血圧が高い人の、上の血圧は下がる?

Bランク・根拠は限定的対象:高血圧、または血圧が高め(上120〜139か下80〜89)の成人

血圧が高い人や高めの人がヨガをすると、運動しない人より上の血圧が約8mmHg下がったという結果があります[1]。ただ、小規模で質の低い試験が多く、試験ごとの差も大きいため、本当にこれだけ下がるかは分かっていません。

注意点

対象外の人:血圧が高くない人だけを調べた解析は見つかりませんでした。

くわしく効果の大きさ・注意点・論文6本

効果の大きさ

解析[1]では、通常のケアや順番待ちの人より上の血圧が7.95mmHg下がりました。血圧が正常な人も含みうる解析[2](平均は上129mmHg)では約5.0mmHg下がり、その試験は平均で週4.8回・約13週でした。

確実性(中心にした解析の著者による評価)
非常に低い
根拠にした論文
メタ分析 5本・コクラン・レビュー 1本

注意点

  • ほかの運動との比較:ほかの運動や健康教室と比べた5件[1]では上の血圧にはっきりした差は出ず、運動と比べた3件[4]では運動をした人の方が2.87mmHg低くなりました。
  • 降圧薬:解析[1]の試験の多くは降圧薬を飲んでいる人が対象でした。解析[5]では、薬との併用を認めた試験では有意に下がり、認めなかった試験でははっきりした差は出ませんでした。
  • ヨガの内容:高血圧の人が週3回行う場合の推定で呼吸法と瞑想を含むヨガ[2]や、ポーズ・瞑想・呼吸法の3つを含むヨガ[4]で大きく下がったという解析と、ポーズを含まないヨガでも下がった解析[1]があります。

格付けの理由

血圧が高い人と高めの人に限ったRCT30件の解析[1]で上の血圧が下がりましたが、確実性は「非常に低い」と評価されています。ほかの解析[2][3][4]も下がる向きで一致しますが、試験の多くが重なっています。向きは一致するものの確実性が非常に低いため、B(根拠は限定的)としました。

根拠にした論文

  1. 1.

    メタ分析・Geiger(2025年)・PLoS One・30研究・2,283人

    血圧が高めか高血圧の成人のRCT30件(2283人)。通常のケア・順番待ちと比べ上の血圧が7.95、下が4.93mmHg低下。確実性は非常に低い。ほかの活動と比べると上ははっきりした差なし(-4.16)、下は1.88mmHg低下。

    A systematic review and meta-analysis of yoga for arterial hypertension doi:10.1371/journal.pone.0323268

  2. 2.

    メタ分析・Wu(2019年)・Mayo Clinic Proceedings・49研究・3,517人

    対照つき試験49件(3517人、平均では血圧が高めの中年)。運動も食事指導もしない対照と比べ上の血圧が約5.0、下が約3.9mmHg低下。高血圧の人で週3回の場合、呼吸法と瞑想を含むヨガで上下11/6、含まないヨガで6/3mmHgと推定。

    Yoga as Antihypertensive Lifestyle Therapy: A Systematic Review and Meta-analysis doi:10.1016/j.mayocp.2018.09.023

  3. 3.

    メタ分析・Nalbant(2022年)・Frontiers in Public Health・34研究

    高血圧の成人のRCT34件。対照と比べ上の血圧が6.49、下が2.78mmHg低下。試験の質は低い。効果が出たヨガの多くはポーズ・呼吸法・瞑想やリラクゼーションを同じくらいずつ含み、効果が出なかったヨガはポーズ中心だった。

    Content, Structure, and Delivery Characteristics of Yoga Interventions for Managing Hypertension: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials doi:10.3389/fpubh.2022.846231

  4. 4.

    メタ分析・Hagins(2013年)・Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine・17研究・1,013人

    血圧が高めか高血圧の成人の対照つき研究17件(RCTは9件、1013人)。上の血圧が4.17、下が3.26mmHg低下。ポーズ・瞑想・呼吸法の3つを含むヨガでは上8.17・下6.14mmHg低下、2つ以下では差がはっきりしなかった。

    Effectiveness of yoga for hypertension: systematic review and meta-analysis doi:10.1155/2013/649836

  5. 5.

    メタ分析・Cramer(2014年)・American Journal of Hypertension・7研究・452人

    血圧が高めか高血圧の人のRCT7件(452人)。通常のケアと比べ上9.65・下7.22mmHg低下(確実性は非常に低い)。降圧薬の併用を認めた試験でだけ下がった。ヨガの方が有害事象が多く、運動と比べると差は示されなかった。

    A systematic review and meta-analysis of yoga for hypertension doi:10.1093/ajh/hpu078

  6. 6.

    コクラン・レビュー・Hartley(2014年)・Cochrane Database of Systematic Reviews・11研究・800人

    健康な成人や心臓病になりやすい成人のRCT11件(800人、半数がなりやすい人)。何もしない対照と比べ下の血圧が2.90mmHg低下。上の血圧は試験ごとの差が大きくまとめられなかった。試験は小規模・短期で質が低い。

    Yoga for the primary prevention of cardiovascular disease doi:10.1002/14651858.cd010072.pub2

B

血圧が高い人の、下の血圧は下がる?

Bランク・根拠は限定的対象:高血圧、または血圧が高め(上120〜139か下80〜89)の成人

血圧が高い人や高めの人がヨガをすると、運動しない人より下の血圧が約5mmHg下がったという結果があります[1]。ただ、小規模で質の低い試験が多く、試験ごとの差も大きいため、本当にこれだけ下がるかは分かっていません。

注意点

対象外の人:血圧が高くない人だけの解析は見つかりませんでした。健康な人と心臓病になりやすい人の解析[6]では、下の血圧が2.90mmHg下がりました。

くわしく効果の大きさ・注意点・論文6本

効果の大きさ

解析[1]では、通常のケアや順番待ちの人より下の血圧が4.93mmHg下がりました。血圧が正常な人も含みうる解析[2](平均は下81mmHg)では約3.9mmHg下がり、その試験は平均で週4.8回・約13週でした。

確実性(中心にした解析の著者による評価)
非常に低い
根拠にした論文
メタ分析 5本・コクラン・レビュー 1本

注意点

  • ほかの運動との比較:ほかの運動や健康教室と比べた5件[1]では下の血圧が1.88mmHg下がり、運動と比べた3件[4]でははっきりした差は出ませんでした。
  • 降圧薬:解析[1]の試験の多くは降圧薬を飲んでいる人が対象でした。解析[5]では、薬との併用を認めた試験では有意に下がり、認めなかった試験でははっきりした差は出ませんでした。
  • ヨガの内容:高血圧の人が週3回行う場合の推定で呼吸法と瞑想を含むヨガ[2]や、ポーズ・瞑想・呼吸法の3つを含むヨガ[4]で大きく下がったという解析と、ポーズを含まないヨガでも下がった解析[1]があります。

格付けの理由

血圧が高い人と高めの人に限ったRCT30件の解析[1]で下の血圧が下がりましたが、確実性は「非常に低い」と評価されています。ほかの解析[2][3][4]も下がる向きで一致しますが、試験の多くが重なっています。向きは一致するものの確実性が非常に低いため、B(根拠は限定的)としました。

根拠にした論文

  1. 1.

    メタ分析・Geiger(2025年)・PLoS One・30研究・2,283人

    血圧が高めか高血圧の成人のRCT30件(2283人)。通常のケア・順番待ちと比べ上の血圧が7.95、下が4.93mmHg低下。確実性は非常に低い。ほかの活動と比べると上ははっきりした差なし(-4.16)、下は1.88mmHg低下。

    A systematic review and meta-analysis of yoga for arterial hypertension doi:10.1371/journal.pone.0323268

  2. 2.

    メタ分析・Wu(2019年)・Mayo Clinic Proceedings・49研究・3,517人

    対照つき試験49件(3517人、平均では血圧が高めの中年)。運動も食事指導もしない対照と比べ上の血圧が約5.0、下が約3.9mmHg低下。高血圧の人で週3回の場合、呼吸法と瞑想を含むヨガで上下11/6、含まないヨガで6/3mmHgと推定。

    Yoga as Antihypertensive Lifestyle Therapy: A Systematic Review and Meta-analysis doi:10.1016/j.mayocp.2018.09.023

  3. 3.

    メタ分析・Nalbant(2022年)・Frontiers in Public Health・34研究

    高血圧の成人のRCT34件。対照と比べ上の血圧が6.49、下が2.78mmHg低下。試験の質は低い。効果が出たヨガの多くはポーズ・呼吸法・瞑想やリラクゼーションを同じくらいずつ含み、効果が出なかったヨガはポーズ中心だった。

    Content, Structure, and Delivery Characteristics of Yoga Interventions for Managing Hypertension: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials doi:10.3389/fpubh.2022.846231

  4. 4.

    メタ分析・Hagins(2013年)・Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine・17研究・1,013人

    血圧が高めか高血圧の成人の対照つき研究17件(RCTは9件、1013人)。上の血圧が4.17、下が3.26mmHg低下。ポーズ・瞑想・呼吸法の3つを含むヨガでは上8.17・下6.14mmHg低下、2つ以下では差がはっきりしなかった。

    Effectiveness of yoga for hypertension: systematic review and meta-analysis doi:10.1155/2013/649836

  5. 5.

    メタ分析・Cramer(2014年)・American Journal of Hypertension・7研究・452人

    血圧が高めか高血圧の人のRCT7件(452人)。通常のケアと比べ上9.65・下7.22mmHg低下(確実性は非常に低い)。降圧薬の併用を認めた試験でだけ下がった。ヨガの方が有害事象が多く、運動と比べると差は示されなかった。

    A systematic review and meta-analysis of yoga for hypertension doi:10.1093/ajh/hpu078

  6. 6.

    コクラン・レビュー・Hartley(2014年)・Cochrane Database of Systematic Reviews・11研究・800人

    健康な成人や心臓病になりやすい成人のRCT11件(800人、半数がなりやすい人)。何もしない対照と比べ下の血圧が2.90mmHg低下。上の血圧は試験ごとの差が大きくまとめられなかった。試験は小規模・短期で質が低い。

    Yoga for the primary prevention of cardiovascular disease doi:10.1002/14651858.cd010072.pub2

始める前に

血圧の薬を飲んでいる人、健診や家庭での測定で血圧が高いと言われた人、持病がある人は、運動を始める前に医師に相談してください。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、診察室で測った血圧が180/110mmHg以上(家庭では160/100mmHg以上)の人は、薬で血圧を下げてから運動を始めるよう勧めています。運動の前に測った血圧が160/100mmHg以上なら散歩程度の軽い運動にとどめ、180/110mmHg以上なら運動を控えて休むよう書いています。低い強度から少しずつ増やすことも勧めています(出典: mhlw.go.jp)。

運動の始め方

持病や、運動で悪くなるおそれのある痛みがある人は、始める前に医師などに相談し、軽い運動から少しずつ増やしてください。インスリンなどで治療中の人は低血糖に、血液をサラサラにする薬を使う人は転倒や打撲に気をつけてください。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の注意です(出典: mhlw.go.jp)。

運動の試験で報告された有害事象

転倒予防の試験(Sherrington 2019)では、不調の多くは筋肉痛などの軽いものでした。一方で、筋肉や関節の不調は、結腸がん治療後の患者の試験(Courneya 2025)で運動をした人の18.5%、比べた相手の11.5%に起き、腰痛へのヨガの研究(Wieland 2022)でも、ヨガをした人で増えていました。

自分で始める

お金をかけずに始めるなら、歩くことと、自宅での筋トレ・バランス運動が研究されています。歩数計を使った取り組みでは、増えた歩数が1〜2年で小さくなりました。ウォーキングの研究の多くは指導つきで、一人で同じ効果が出るとは限りません。

研究で分かっていること
  • ふだんの歩数を測り、その後の死亡を追った15の研究をまとめると、1日の歩数が多い人ほど死亡のリスクが低くなっていました。60歳以上では1日6000〜8000歩、60歳未満では8000〜1万歩あたりから先は、歩数が増えても死亡のリスクはほとんど下がりませんでした。歩数と死亡の関係をみた研究で、歩いたことで死亡が減ったかどうかは確かめられていません。[1]
  • 試験をまとめた研究では、高齢者が自宅で行う筋トレ・運動でも、筋力やバランスが少し改善しました。1回の時間で分けると、効果がみられたのは1回30分以下の区分だけでしたが、時間の区分どうしには、はっきりした差は出ませんでした。指導つきの方が効果はやや大きいという研究もあります。[1][2][3]
  • 歩数計を使って歩数を増やす取り組みの試験をまとめると、始めてから4か月以内の時点で、1日の歩数が平均約1100歩増えました。この差は1年後には約460歩に小さくなり、2年後にははっきりした差がなく、3〜4年後には約430歩の差がありました。スマホアプリや活動量計は、単純な歩数計より効果が小さいという結果でした。[1]
  • ウォーキングだけの試験をまとめた研究でも、上の血圧が平均約4mmHg下がっています。ただ、その試験の多くは指導つきでした。[1]

サプリと比べる

血圧が気になる人のために、サプリと運動の格付けを並べたページです。

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ほかの運動と効果

専門家の監修は受けていません。格付けは格付けの決め方に沿って、論文の結果から決めています。誤りを知らせる