青汁に効果はある?
青汁(ケール・大麦若葉など)(ケール青汁、大麦若葉、ケール、明日葉青汁)論文6本で格付け2026-10-04 更新
結論
青汁で便通や血糖が良くなるかは、まだはっきりしません。
- 便秘ぎみの女性で、ケール粉末で排便回数が増えた試験がある
- 食後の血糖が高めの人で、上がり方がわずかに抑えられた試験がある
- ワルファリンを飲む人は、青汁を避ける必要がある
効くと言われていること
論文ではS〜D の決め方は格付けの決め方
飲む前に:公的機関の注意があります代わりにできること
血圧は、運動で下がります
運動の格付け:S(根拠が強い)
対象:成人(血圧が正常〜高めの人と、高血圧の人)
運動をすると、安静時の血圧が下がることが示されています。高血圧の人ほど大きく下がり、血圧が正常な人ではごくわずかです。
血圧を下げるサプリと運動の格付けを見る飲む前に知っておくこと
ワルファリン(血液を固まりにくくする薬)を飲んでいる人は、青汁を避けてください。腎臓の病気がある人も、飲む前に医師に相談してください。ワルファリンの添付文書(2026年4月改訂版)は、青汁に含まれるビタミンKが薬の効き目を弱めるとして、青汁を避けるよう患者に説明することを求めています(出典: kegg.jp)。HFNet(医薬基盤・健康・栄養研究所)には、腎臓病の人が大量の青汁で血液中のカリウムが多くなりすぎた例や、大麦若葉の青汁で肝臓を傷めた例の報告が載っています(出典: hfnet.nibn.go.jp)。
機能性表示食品として売られているとき
大麦若葉由来食物繊維を機能性関与成分とする機能性表示食品の届出があります(2026年10月3日時点)。国が1つずつ審査した食品ではなく、届出の根拠はこのページの格付けとは別のものです。表示を見るときに確かめること
機能性表示食品として売られているとき
大麦若葉由来食物繊維を機能性関与成分とする機能性表示食品の届出があります(2026年10月3日時点)。国が1つずつ審査した食品ではなく、届出の根拠はこのページの格付けとは別のものです。表示を見るときに確かめること- 国の審査
- 機能性表示食品は、事業者が科学的根拠などを消費者庁に届け出て、機能を表示する食品です。国が1つずつ審査した食品ではありません。パッケージには「本品は、特定保健用食品と異なり、機能性及び安全性について国による評価を受けたものではありません。届け出られた科学的根拠等の情報は消費者庁のウェブサイトで確認できます。」と書くことが決められています。
- 届出番号
- パッケージの「届出番号」を消費者庁の届出データベースに入れると、届け出た事業者が書いた、安全性と機能性の根拠の要約を見られます。
- 「報告されています」
- 消費者庁の手引きは、根拠がその商品(最終製品)を使った臨床試験か、論文を集めて評価した研究レビューかが分かる表現にするよう求めています。研究レビューが根拠のときは、商品についてのレビューでも成分についてのレビューでも「報告されている」ことが分かる表現にし、例として「〜の機能があることが報告されています」を挙げています。最終製品を使った臨床試験で根拠を説明するときの例は「〜の機能があります」です。成分についての研究レビューが根拠のときは、その商品自体に機能があるという根拠ではないことが分かる表現にするとしています。
- 量
- パッケージには、1日あたりの摂取目安量と、その量に含まれる機能性関与成分の量が書かれています。このページの試験で使われた量と比べてください。
- 便通:ケールや大麦若葉の粉末を1日6〜14g程度、2〜4週間
- 血圧・血糖などの指標:ケール・大麦若葉の粉末や抽出物(1回の摂取〜12週間)
- 薬
- 薬を飲んでいる人は、医師か薬剤師に相談してから使ってください。パッケージにも、この注意を書くことが決められています。
よくある質問
ワルファリンを飲んでいても大丈夫?
ワルファリンの添付文書は、青汁に含まれるビタミンKが薬の働きを弱めるとして、青汁を避けるよう患者に十分説明することを求めています。納豆とクロレラ食品も同じ扱いです。
ワルファリンを飲んでいる人は、青汁を飲む前に医師か薬剤師に相談してください。ほかの薬を飲んでいる人も同じです。
やめてもいい?
便通、血圧・血糖などの指標を目的に飲んでいる場合は、続けることを支持するはっきりした結果はありません(格付けはB・B)。
ただし、医師に勧められて飲んでいる人、薬を飲んでいる人、検査で不足を指摘された人は、自分の判断でやめずに、医師か薬剤師に相談してください。続ける場合は、このページの「飲む前に知っておくこと」(公的機関の注意情報)を先に読んでください。
飲んで効いた気がするのはなぜ?
成分を含まないもの(プラセボ)を飲んだ人でも、体調が良くなったと感じることはよくあります。飲んでいるという安心感や期待で、感じ方が変わるためです。体調にはもともと波があるので、つらい時期に飲み始めると、自然に戻った分まで効いたように感じることもあります。えびらぼでは、こうした分を差し引けるように、成分を含まないものと比べた試験の結果を重視して格付けしています。
形や量が違えば効く?
格付けは、試験で使われた形と量での結果です。
- 便通:ケールや大麦若葉の粉末を1日6〜14g程度、2〜4週間
- 血圧・血糖などの指標:ケール・大麦若葉の粉末や抽出物(1回の摂取〜12週間)
これと違う形や量で効くかどうかは、その形や量で試した試験が無いと分かりません。吸収が良いことと、体に効果が出ることは別で、試験で確かめる必要があります。
効いたという論文もあるのでは?
1件の試験では、偶然や試験のやり方の偏りで、良い結果が出ることがあります。このページでは6件の論文を読み、そのうち1件は複数の試験をまとめた研究です。格付けは、試験どうしで結果が一致するかと、試験の質で決めています(格付けの決め方)。効いたという試験があっても、ほかの試験と合わせると、はっきりした差が出ないことがあります。
効果ごとの論文の中身
便通がよくなる?
Bランク・根拠は限定的対象:便秘ぎみの成人(主に日本人女性)
便秘ぎみの女性がケール粉末を1日14g、4週間とると、排便回数が増えたという試験が1件あります。ほかは大麦若葉の小さな国内試験で一部の指標が良くなっただけで、効くかどうかは分かっていません。
くわしく効果の大きさ・注意点・論文2本・ほかの成分と運動
効果の大きさ
ケール粉末を1日14g、4週間とった24人の試験[1]で、排便回数がプラセボ(成分の入っていないもの)より増えました。偶然と区別できる差でした(p=0.037)。便の量は、増える傾向がみられただけでした。
- 試験の内容
- ケールや大麦若葉の粉末を1日6〜14g程度、2〜4週間
- 根拠にした論文
- ランダム化比較試験 1本・系統的レビュー 1本
注意点
- 量:ケール試験で使った量(1日14g)は、一般的な青汁1杯分より多い量です。
- 評価項目:排便回数は、ケールの試験[1]で主に調べた項目ではなく、副次的に調べた項目(副次評価項目)でした。
- 大麦若葉の試験:大麦若葉の国内試験には、排便日数だけが増え、回数と量にははっきりした差が出なかったものもあります(HFNetの要約: 出典: hfnet.nibn.go.jp)。
- 特定保健用食品:大麦若葉由来の食物繊維を関与成分とする特定保健用食品(便通の改善)はありますが、青汁全般の効果を示すものではありません。
- 資金:ケールの試験[1]は、青汁製造企業の資金によるものです。
格付けの理由
PubMedで確認できたRCT(くじ引きでグループを分けて比べた試験)は、ケールの予備的なクロスオーバー試験1件[1]です。本文でランダム化を確認しており、排便回数がプラセボより増えていました。大麦若葉の国内試験は、HFNetの要約でのみ確認しました。試験が少なく小規模なため、B(根拠は限定的)としました。
根拠にした論文
- 1.
ランダム化比較試験・Nishimoto(2023年)・Frontiers in Nutrition・24人
便秘の日本人女性24人の予備的な二重盲検クロスオーバーRCT(ケール粉末1日14g、各4週間)。排便回数がプラセボより増えた(p=0.037、副次評価項目)。便の量は増加傾向のみ。副作用なし。青汁製造企業の資金(本文)。
Kale improves bowel movements in constipated women and affects some intestinal microbes and metabolites: a pilot study doi:10.3389/fnut.2023.1247683
- 2.
系統的レビュー・Rzeski(2026年)・Molecules
大麦若葉の製品についての総説(系統的な手法ではない)。臨床試験では一部の脂質・血糖・酸化の指標にわずかな改善がみられるが、多くは小規模・短期で、臨床的な根拠はまだ予備的な段階。
Young Barley (Hordeum vulgare L.) Preparations: From Phytochemical Complexity to Clinical Relevance doi:10.3390/molecules31122190
血圧や血糖値に効く?
Bランク・根拠は限定的対象:健康な成人、血圧や血糖が高めの人、2型糖尿病の人
ケール入り食品で食後の血糖の上がり方がわずかに抑えられたり、HbA1cが下がったりしたという結果はありますが、血圧やコレステロールを含め、まだはっきりしません。食後の血糖は高めの人が1回とった試験、HbA1cは2型糖尿病の人が大量の乾燥ケールを12週間とった試験の結果です。
くわしく効果の大きさ・注意点・論文5本・ほかの成分と運動
効果の大きさ
42人の試験[1]で、食後血糖の最高値はケール入り食品7gで163、14gで162、プラセボ(成分の入っていないもの)で176mg/dLでした(1回の食事での比較)。長期間とった試験では、血圧やコレステロールにはっきりした差が出なかったものもあります。
- 試験の内容
- ケール・大麦若葉の粉末や抽出物(1回の摂取〜12週間)
- 根拠にした論文
- ランダム化比較試験 4本・系統的レビュー 1本
注意点
- HFNetの要約:HFNetは、青汁について血圧・コレステロール・体重のメタ分析(複数の試験をまとめて計算し直した研究)やRCT(くじ引きでグループを分けて比べた試験)は見当たらないとしています。ケール粉末を12週間とった国内のRCTでは、血圧にはっきりした差は出なかったと要約しています(出典: hfnet.nibn.go.jp)。
- 量:HbA1cが下がった試験[2]で使ったのは乾燥ケール1日約79g(生で約341g相当)で、一般的な青汁よりはるかに多い量です。
- 特定保健用食品:大麦若葉の食物繊維を関与成分とする特定保健用食品(食後血糖)はあります。
- 比べ方の限界:ケールと豆を比べた試験[4]は、前にとった食品の影響が後の期間にも大きく残り、比較には限界があります。
根拠にした論文
- 1.
ランダム化比較試験・Kondo(2016年)・Biomedical Reports・42人
食後血糖が高めの日本人42人の二重盲検クロスオーバーRCT。炭水化物の多い食事とケール入り食品(7gまたは14g)を1回とると、食後血糖の最高値(163・162対176mg/dL)と曲線下面積が低下。インスリンは有意差なし。
Intake of kale suppresses postprandial increases in plasma glucose: A randomized, double-blind, placebo-controlled, crossover study doi:10.3892/br.2016.767
- 2.
ランダム化比較試験・Jeppesen(2024年)・Nutrients・30人
2型糖尿病患者30人の12週間RCT。乾燥ケール入りバー(1日約79g、生で約341g相当)でHbA1c・インスリン抵抗性・体重がプラセボより低下。空腹時血糖とLDLは傾向のみ、体脂肪と糖負荷試験の血糖は有意差なし。
Beneficial Effects of a Freeze-Dried Kale Bar on Type 2 Diabetes Patients: A Randomized, Double-Blinded, Placebo-Controlled Clinical Trial doi:10.3390/nu16213641
- 3.
ランダム化比較試験・Byun(2015年)・Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine・51人
健康な51人の12週間ランダム化プラセボ対照試験。大麦若葉抽出物のカプセルで総コレステロール・LDLはプラセボと有意差がなかった。
Effects of a Dietary Supplement with Barley Sprout Extract on Blood Cholesterol Metabolism doi:10.1155/2015/473056
- 4.
ランダム化比較試験・Aldisi(2024年)・Frontiers in Nutrition・124人
肥満のサウジアラビア女性124人で、乾燥ケールと乾燥グリーンピース(3gを1日3回)を比べたクロスオーバー試験。持ち越し効果が大きく、多くの指標で有意差なし。HbA1cはグリーンピースの方が良かった。
Is freeze-dried superfood kale supplementation healthier than common green peas? Outcomes of a cross-over trial doi:10.3389/fnut.2024.1370677
- 5.
系統的レビュー・Rzeski(2026年)・Molecules
大麦若葉の製品の総説(系統的な手法ではない)。脂質・血糖の一部の指標にわずかな改善がみられるが、試験の多くは小規模・短期で、臨床的な根拠は予備的な段階。
Young Barley (Hordeum vulgare L.) Preparations: From Phytochemical Complexity to Clinical Relevance doi:10.3390/molecules31122190
このページについて
サプリの広告や販売リンクは載せていません。専門家の監修は受けていません。格付けは格付けの決め方に沿って、論文の結果から決めています。最終更新日は2026-10-04です。誤りに気づいたら誤りを知らせるから送ってください。
このページの言葉
- プラセボ
- 見た目は同じで、調べている成分を含まないもの。「飲んだ」という思い込みや、自然に良くなる分を差し引くために、比べる相手として使います。
- ランダム化比較試験(RCT)
- 参加者を、くじ引きのような偶然でグループに分けて、たとえば成分を飲むグループとプラセボを飲むグループの結果を比べる試験。分け方の偏りが結果に混ざりにくい方法です。
- メタ分析・統合
- 同じテーマの試験の結果を集めて、まとめて計算し直した研究。1つの試験より、偶然に左右されにくくなります。
- 系統的レビュー
- 決めた手順で、関係する研究をもれなく集めて評価した研究。メタ分析を含むことが多いです。
- 有意差
- 偶然だけでは説明しにくい差があること。差が大きいという意味ではありません。
運動の効果も同じ基準で格付けしています
運動は19項目中4項目がSでした
- サプリ119項目
- ABCD
- 3%
- 運動19項目
- SAB
- 21%
S(根拠が強い)は、サプリが119項目中4項目、運動が19項目中4項目でした。運動のSは筋力・筋量(筋トレ)、血圧、血糖値、転倒の予防です。サプリと運動では調べた効果や対象者が違うため、同じ目的で直接比べた結果ではありません。
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